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ダック?グース?羽毛布団の選び方


寝具の中でも認知度が高く、抜群の機能性から高い人気の羽毛布団。

Fine-Oneでも、もちろん販売しているのですがお客様からは

・ネットで売ってるのと大きな違いは何?
・これは他と比べてどうしてこんなに高額なの?

そんな質問をよくいただきます。今回は羽毛布団の種類や違い・特徴についてご紹介!皆様の納得いく羽毛布団との出会いのきっかけになれば幸いです✨掛布団の役割に関しては、前回のブログでもお話ししたため今回は割愛。詳しくはこちらにございますので、ぜひこのブログと合わせてご覧ください。

 

1 羽毛布団の値段の違いとその理由

パット見なんとなく同じに見える羽毛布団ですが、一番の違いは「使用される羽毛の種類」です。

まず、一般的に羽毛布団の詰め物として使用されている羽毛は「ダック(あひる)」と「グース(ガチョウ)」の2つです。この2つには羽毛の特徴としても明確な違いがあるので、羽毛布団購入を検討される場合はこの違いを知っておけば、ご家庭にあったものを選ぶことが出来ます✨

 

 

1-1羽毛の種類

羽毛布団の詰め物として使用される「ダック」と「グース」ですが、グースはさらに細分化され「グース」と「マザーグース」というものがあります。それぞれの大きな違いはダウンボールと呼ばれるひとつひとつの羽毛の大きさです。種としてグースの方が身体が大きく、その分ダウンボール自体が大きくよく空気を含みます。

 

「なぜ空気を含むとよいのか?」

実は沢山の羽毛が集まると大きな空気の層が生まれます。空気は液体や固体と比較しても圧倒的に熱伝導率が低いんです。このダウンにたっぷりと含まれた空気が強力な「断熱材」になってくれるため、羽毛布団は真冬でも暖かく眠る事が出来ます。

大きなダウンボールは少ない量でも空気をたいへんよく含みます。ダウンボールの大きさは「マザーグース」>「グース」>「ダック」です。
大きなダウンボールをもつ「マザーグース」のほうがより軽量で暖かいという事です✨とはいえ、ダックが悪いかとなるとそうではありません。

化繊の安価な素材と比べると「羽毛」布団は圧倒的に防寒に優れた素材ですので、実際にショールームで体感して寝比べたりしてみるのがオススメです!

 

 

最上級羽毛の「アイダーダックダウン」

ダックよりグースの方が良いと申し上げたばかりなのですが、実はダックの中にも別格のものがあります。
羽毛の王様!アイダーダーックダウンです✨


アイダーダックは非常に希少で寒さが厳しいアイスランドの中でも最北端に生息する鴨の一種です。

繁殖期になると、自分の胸からダウン(羽毛)を引き抜きそれを巣に敷き詰めて卵を温めます。
雛が孵ると母鳥と共に巣立ち羽毛の巣は残されます。

その残されたアイダーダックの羽毛を専門の農婦たちが採取して精製されたものがアイダーダックダウンです。手作業で手間もかかるため、採取量が限られた数少ない希少なダウンのため非常に高価ですがその機能も素晴らしいです。

アイダーダックの羽毛は絡み合う独特の特徴をもっており、保温力と軽さは圧倒的に優れています。通気性も抜群で冬はあたたかく夏は蒸れず非常に優れた機能性はまさにダウンの王様とも言えます。

非常に希少なダウンのため、Fine-Oneでも展示はイベントなどの限られた時のみになります。ですが、見本として置いてあるアイダーダックダウンを触っていただく事は可能です✨ご興味がございましたらぜひお気軽にお問い合わせください

1-2タグの表示からわかる羽毛布団の品質

羽毛布団についているタグには全て

ダウン○○%  フェザー○○%

という表示があります。ダウンは軸の無いタンポポのような羽毛のことで、フェザーは腹部に生えているは軸のある小さな羽根の事です。

羽毛布団 ダウン50%以上使用されたもの
羽根布団 ダウンの仕様が50%未満のもので羽毛布団と比べて羽根がガサガサしたり、羽軸が身体にあたる事がある。

 

羽毛布団はダウン50%以上使用されたもののみですが、実際ダウン70~80%は羽根がガサガサとして寝心地がよくありません。安くなっているからといってそうした羽毛布団を買ってしまうと、リフォームなどもしにくいため要注意です。

ネットで販売されている「激安」「格安」をうたい文句としている羽毛布団に多いのが「ダウン50% フェザー50%」などの表記です。これはほぼ羽根布団のようなもので暖かさや寝心地がしっかりとした羽毛布団に比べて非常に劣ります。(Fine-Oneでは品質の問題から店頭に並べる商品はダウン90%以上のものがほとんどです)

また、ダウン「93%」など書いてあっても、ダウンの品質によってボリュームや暖かさなども代わります。未熟なダウンを使った羽毛布団はへたりが早い・空気の含みが悪いなどデメリットが多く、羽毛布団の良さを充分に発揮する事が出来ません。

そのため、羽毛布団は信頼できる専門店での購入がオススメです。

 

1-3実は大切!生地の違い!!

羽毛布団の生地は羽毛の特徴を最大限いかせるよう軽く、フィット性があり羽毛が出ない目のつまった生地を使います。

身体へのフィット性が無い生地は寝返り時などに隙間が出来たりして、寒さを感じる原因になります。

生地は一般的には綿生地が多いですが、綿とポリエステルや、テンセル、ゴアテックス加工生地などもあります。
ポリエステル生地は一見軽くてサラッとしているのでいい感じに思えますが、とても蒸れやすい生地のため掛布団の生地としてはあまり適していません。

生地について以下にまとめてみました

 

生地素材 フィット性 価格(Sサイズ) 耐久性 使い心地や特徴
綿100% 40番手 3~4万 生地が硬く重いものが多いが、価格は他の綿と比べると安いです
綿100% 60番手 6~8万 快適な触り心地・肌あたりで十分な寝心地を体感できます
綿100% 80番手 8~10万 さらりとした触り心地で身体にしっかりフィットし、熱を逃がさないため非常に快適な寝心地です
綿100% 100番手 ◎◎ 10万以上 綿の中でも最高級
非常になめらかで布団に体がぴったりと包まれるような最上級の寝心地です
ポリエステル100% × 1~3万 蒸れやすく、シャカシャカと音が鳴るため弊社では取り扱っていません
テンセル100% ◎◎ 5~8万 ソフトな風合いで光沢感があり、生地は肌ざわりが柔らかく、吸湿性、速乾性が強く快適な寝心地
ゴアシリーズ
Fine-Oneではテンセル100%か綿100%生地を使用
◎◎ 15~30万 ◎◎

非常になめらかで布団に体がぴったりと包まれるような最上級の寝心地です

特殊な加工により長く使っても羽毛が飛び出さず、衛生的で理想的な生地と言えます

※ポリエステル生地を100%使った羽毛布団に対して、ネットショップレビューで「暖かすぎて汗をかくくらいだった」というレビューを見かけることがありますがこれはポリエステル繊維の吸水性・吸湿性の無さからくる「蒸れ」で身体が非常に寝苦しい状態になっているサインなんです。


ポリエステル100%生地は寝汗や寝ているときに体から出る水分を全く吸収しません。せっかくの羽毛の特性(吸湿性と放湿性)が生地によってムダになってしまいます。

ポリエステル100%の生地は羽毛布団の側生地としては本当にオススメできない生地です。しかし非常に安価な生地のためポリエステル生地を使った羽毛布団は意外と多いのが現状です。量販店や通販で羽毛布団を買う場合はポリエステル100%の側生地は避けて、せめてポリエステル85%綿15%の側生地のモノを選んでいただきたいです。

 

 

 

ゴアテックスについて

登山や医療関係に詳しい人だと聞いたことがあるかもしれませんが、ゴアテックスは実は羽毛布団の側生地としてもとっても優秀なんです。羽毛布団の中には、ダニやホコリ、ハウスダスト、花粉、皮脂など、様々なものが入り込んでいます。

たとえカバーをしていたとしても、そのカバーの生地繊維の隙間から入り込んでいくので通常の生地ではこの汚れを防ぐことは不可能です。

そこで注目されたのが「長年使用しても清潔で衛生的」なメンブレン(ePTFEメンブレンというフィルム上の素材)加工を施した生地使用『ゴア®寝装プロダクト(GORERBedding Products)』


また、ゴア加工の布団は通常の羽毛布団と違い羽毛の吹き出しの心配もありません。羽毛布団を「長く快適に、清潔に使いたい」という方にはぴったりの羽毛布団です。

「実際に羽毛布団を見てみたい」「プロに自分に合う羽毛布団を教えてほしい」そんな時はお気軽にこちらからお問い合わせくださいませ!

 

 

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