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体圧分散マットとは?効果や選び方・注意点などを解説

体圧分散マットとは?効果や選び方・注意点などを解説 | 睡眠の豆知識♪

体圧分散(体圧分散性)とは?なぜ必要?

体圧分散とは、マットレス上で睡眠中の身体にかかる圧力を均等に分散させる性能のことで、その必要性は以下の通りです。

身体の特定部位への負担軽減

仰向けで寝ると、肩甲骨や尾てい骨などの突出部分に体重が集中しがちです。体圧分散性の高いマットレスは、これらの部位にかかる圧力を分散し、痛みや不快感を和らげます。

正しい寝姿勢の維持

体圧分散性が低いと、身体が沈み込み過ぎて寝姿勢が崩れやすくなります。適度な体圧分散により、背骨のカーブを保ちながら身体を支えることができます。

血行不良の予防

特定部位への圧力集中が長時間続くと、血流が阻害され床ずれなどの原因になります。体圧分散により、血行を促進し健康的な睡眠を促します。

寝返りのしやすさ

体圧分散性と表面の反発力のバランスが取れていると、寝返りがスムーズになります。適度な寝返りは良質な睡眠に不可欠です。

ただし、体圧分散性だけを追求すると柔らかすぎるマットレスになり、かえって寝姿勢が悪化したり蒸れたりする問題が生じます。「体圧分散性」と「サポート力」の両立がポイントといえるでしょう。

体圧分散性の高いマットレスの効果・メリット

肩こりや腰痛の軽減

体圧分散性の高いマットレスは、体の突出した部分、特に腰や肩にかかる圧力を効果的に分散します。これにより、これらの部位に対する負担が減少し、肩こりや腰痛のリスクが低減されます。睡眠中にこれらの痛みで目を覚ますことが少なくなるため、より深い睡眠が得られ、痛みによる中断が減るのです。

睡眠の質の向上

睡眠中に体が均一に支えられることで、リラックスしやすくなります。体圧分散性の高いマットレスは、体を均等に支えることで体位を安定させ、痛みや不快感から解放されることで、質の高い睡眠へと導きます。良質な睡眠は、日中のパフォーマンス向上や精神的な健康にも寄与するため、その重要性は非常に大きいです。

床ずれの予防

長時間同じ姿勢で寝ることが多い高齢者や療養中の人にとって、床ずれは大きな問題です。体圧分散性の高いマットレスは、圧力が一点に集中することを防ぎ、血流を妨げるリスクを減らします。これにより、床ずれの発生リスクが大幅に低下し、より快適に長時間ベッドにいることが可能になります。

寝返りのサポート

良質な体圧分散マットレスは、寝返りをサポートします。寝返りは睡眠中の自然な動きであり、これによって体位が調整され、血流が促進されるため、長時間同じ体位でいることによる体の痛みや不快感を防ぎます。適切なマットレスは寝返りを容易にし、睡眠中の体の動きをスムーズにします。

健康の促進

体圧分散性の高いマットレスは、睡眠の質を向上させることで、総合的な健康を促進します。良い睡眠は免疫力の向上、ストレスの軽減、日中のエネルギーレベルの維持に寄与し、全体的な生活の質を高めることができます。

体圧分散マットを選ぶときの注意点

体圧分散マットレスの選び方

硬さの選定

体圧分散性が高いとされるマットレスも、柔らかすぎると体が沈み過ぎてしまい寝姿勢が崩れ、腰痛や肩こりの原因となり得ます。自分の好みや体型、寝る姿勢に合わせて、適切な硬さのマットレスを選ぶことが大切です。

通気性

体圧分散マットレスは接触面が広いため、通気性が低下しやすいことがあります。蒸れにくい素材や構造のマットレスを選ぶことで、快適な睡眠環境を保つことができます。

試着

実際にショールームなどで横になってみることで、自分の体に合う硬さや形状を確かめることが可能です。購入前にしっかりと試睡することをお勧めします。

体圧分散マットレスの注意点

柔らかすぎないかどうか

あまりにも柔らかすぎるマットレスは、身体が適切に支えられず、睡眠中に不快感や痛みを感じる原因となり得ます。硬すぎるマットレスも同様に不快感を引き起こすため、自身の体重や寝姿勢に合わせた選択が必要です。

素材の選定

低反発フォームなどの特定の素材は、体圧分散性が高い一方で、寝返りが打ちにくかったり、温度変化に敏感だったりするため、個人の好みや環境に応じて選ぶ必要があります。

収納性とお手入れの容易さ

空間に制約がある場合や、清潔さを保ちやすいマットレスを求めるならば、折りたたみ可能なマットレスが適切です。
ただし、折り目の部分が体圧分散性に影響を与えないように、適切な設計のものを選ぶことが重要です。

体圧分散マットレスの敷き方

体圧分散マットレスの正しい敷き方は、睡眠の質を向上させる上で非常に重要です。

体圧分散マットレスを敷くときのポイント

マットレスの位置

体圧分散マットレスは、直接体に触れる形で使用するのが基本です。特に低反発や高反発マットレスを使用する場合、その効果を最大限に発揮させるためには、敷布団の上にマットレスを敷くことが推奨されます。この配置により、体の曲線に沿ってマットレスが反応し、各部位への圧力が均等に分散されます。

床付き感の軽減

床付き感が気になる場合や、畳やフローリング直置きでの使用を考えている場合は、敷布団の下にマットレスを敷くことで、硬い床からの圧力を和らげることができます。この方法は、マットレスがクッションとして機能し、床との間に緩衝層を作り出します。

体圧分散マットレスの使用時の注意点

通気性の確保

どのような敷き方を選んでも、マットレスの通気性は重要です。特に夏場は湿気管理が必要になるため、通気性の良いマットレスを選び、定期的に風通しをすることがカビ防止にも繋がります。

衛生管理

マットレスは直接肌に触れることが多いため、清潔を保つことが大切です。取り外し可能なカバーがついている製品を選び、定期的に洗濯することで衛生的に使用することができます。

適切な硬さの選定

自分の体重や寝姿勢に合わせてマットレスの硬さを選ぶことが重要です。硬すぎると圧力点が増え、柔らかすぎると体が沈みすぎて寝姿勢が崩れる原因となります。

マットの種類による体圧分散の違い

低反発マットレス

体重と体温に反応してゆっくりと形状を変え、体の曲線に合わせて沈み込むことで、体圧を均等に分散させます。この性質により、身体の突出した部分や圧力がかかりやすい部位への負担を軽減し、一点に集中する圧力を避けることができます。しかし、その密着性の高さが暑さやムレを引き起こすことがあり、寝返りが打ちにくくなることもあります。

高反発マットレス

反力が強く、体をしっかりと支えることで、身体がマットレスに深く沈み込むのを防ぎます。これにより、背骨が自然な形を保ちやすくなるため、睡眠中の姿勢が改善され、効果的に体圧が分散されます。高反発の特性は、寝返りを助け、連続した良質な睡眠をサポートしますが、あまりに硬すぎると圧力点が生じやすくなる場合もあります。

ポケットコイルマットレス

それぞれのコイルが個別に包まれているため、コイル一つ一つが独立して動くことができます。この構造は、体の重い部分に沈み込み、軽い部分は支えることにより、体圧を非常に効果的に分散させることができます。さらに、ポケットコイルは周囲に影響を与えにくいため、隣で寝ている人が動いても振動が伝わりにくいという利点があります。

これらのマットレスは、それぞれの体圧分散の仕組みに基づき、異なる寝心地を提供します。購入時には、自分の好みや身体の状態に合わせて、最適な体圧分散性能を持つマットレスを選ぶことが重要です。体圧分散性が高いマットレスを選ぶことで、快適な睡眠を実現し、日々の疲れを効果的に解消することができます。

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この記事を書いた人

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FineOne(ファインワン)店主 上級睡眠健康指導士

山下 結子

寝具に携わって25年以上、皆様の豊かな眠りをサポートするべく、日々研究を積み重ねています。
自分自身、共働きの三人の子どもの母として、疲れた時は寝る!悩みや心配事があっても寝たら気持ちが軽くなる!そんな「魔法の布団を創りたい!」と思いながら、毎日が少し豊かになる睡眠カウンセリングを心掛けています。

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